「なに……やられただと!」
「……すいません、子供だと思ってなめていました。」
ここは、シャドー団のアジト。シャドー団のボスブラッドが、
ナオヤとユウキのバトルに負けたことに、怒っているようだ。
「ふ……まあいい、とにかくポケモンにはハートブロックが効果が、あることについてわかればいい……。」
「しかし……ほんとうにハートブロックを使ったらポケモンが、強く
なるんですか?今回も成功はしましたが、そこまでポケモンが強くなった
と思いませんが……。」
「それは……ポケモンと君達が本当に非情になれてないからだよ。」
「……ナギサ様……!」
扉から入ってきたのは、ナギサのだった。そして、彼はシャドー団の
中でも1、2を争うぐらいの実力だ。
「君らは、まだバトルの時に余計な感情を抱いている……それはハートブロックにとっては、邪魔なんだよ……わかるかな……君達に?」
「……っ」
段々と近寄ってくるナギサに、思わず後ろに下がってしまった。
なんなんだ……この恐怖は……これは言葉では表せない……。そう……
ただ怖い…………。
「でも……君達を打ち破ったトレーナーか……なんかバトルして見たいよ。」
「そのことで……ナギサ」
ナギサが来てから初めて口を、ひらいたブラッドはこんなことを
ナギサに言ってきた。
「そのトレーナーどもは、ハートブロックを見てしまった……
あれが、もし公にわかれば……大変なことになる……
そいつらには悪いが……」

「つまり……殺せばいいんですね?」
ナギサのその発言で、周りが一瞬凍りついたが、すぐブラッドが口をひらいた。
「ふん……それでもいい……まあお前のやり方でやれ。」
「わかりました……」
ナギサはそそくさと、その場から去っていった。
「我々に邪魔したことを、後悔するんだな……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「は……やっと着いた」
ナギサとユウキは、ライモンシティに着いたようだが、何か不満そうだ。
「鞄とか砂だらけだぜ。」
ヒウンシティから、ここまでくる途中砂嵐が吹き荒れる所を
通って来たため、二人とも砂だらけになってしまったようだ。
「まあ……ポケモンも捕まえられたしいいじゃないか。」
「そうだけどよ……。」
ここまで、くる途中お互いにポケモンを、一匹ずつ捕まえた。
しかし、ユウキとしたら心身共に疲れて、素直に喜べないようだが……。
「それより、見てみなよ!周りを!。」
「……ん?」
周りに見えるのは、もう既に日が落ちてしまった暗い空を、輝かせるように、ライトアップされている建物。
人の叫び声や、歓声聞こえる遊園地など、いろいろと新鮮な所だった。
すると、ユウキが……。
「おお……これはスゲーな。よし、こうなったら俺はこの町を回るぜ。
それじゃあな、ナオヤ。」
「え……ちょユウキ」
ユウキはナオヤの、呼び掛けを無視して走って行ってしまった。
「……やれやれ相変わらずだね……」
ナオヤは、あきれぎみだったがせっかくライモンシティに来たのだから、
それぞれ見たいところを見るのもいいだろ。
「それじゃ僕はどうするか……」
特別見たいところは、あまりないがこのままポケモンセンターに戻っても
仕方がないので、どこかで時間を潰そうかと考えていると……。
「君……暇なの?」
「……はい!?」
突然話しかけられたので、思わずこんな声が出てしまった……。
目の前に立っていたのは、帽子をかぶって緑の髪が、目立つ男の人が立っていた。
「もし……暇だったらあれに乗らないかい?」
「あれって……観覧車?」
「そう……僕は毎週あの観覧車に乗るのが、趣味なんだ。あの……観覧車から
見える景色が、大好きなんだ。」
「そうなんですか……わかりましたいいですよ」
「嬉しいよ……それで君の名前は?」
「僕は、ナオヤです。」
「僕は、N宜しく。それじゃさっそく行こうか。」
ナオヤとNは、観覧車に乗るため、遊園地へと向かっていった。

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